【完】魅惑な藍の海の恋心色。
三菱高等学校の3年生、三木海人くんは
学校1番の〝色っぽいモテ男〟……らしい。
今日までの4日間で、わたしはそのことを充分に理解した。
そりゃあもう、知りたくないぐらいに。
だって、三木くんはそこらのモデルには負けないぐらいの美貌を持ってて。
甘い言葉で次々と、これまた可愛い女の子たちに囁く。
三木くんがたくさんの女の子たちに囲まれている姿も、もう何度も見た。
逆に三木くんが一人でいる姿なんて、この保健室以外で見たことがないかも。
いつだって、三木くんの周りには〝誰か〟がいた。
「……まぁその誰かって言うのは、ほとんどが女の子なんだけど……。」
「女の子がどうしたの?」
「うん、だから……。」
…………あれ?
今、わたし……誰と……。