【完】魅惑な藍の海の恋心色。
はぁ……。
奈緒さんが戻ってきたら、ちゃんと説明しなきゃ……。
…………でも。
「彼女、かぁ……。」
それはきっと、今1番わたしがなりたいもの。
「わたしと三木くんが、恋人にみえるってことだよね……。」
顔がニヤける。
ダメなこととは分かってるけど、やっぱり好きな人とそう思われるのは嬉しい……。
「ふふふ〜ん。」
鼻歌まで歌って、わたしはそれとなくアルバムをめくった。
最後のページだ。
「…………え。」
その瞬間、わたしの息が一瞬止まった。
「これ、って……。」
写っているのは奈緒さんと、三木くんであろう1歳ぐらいの男の子。
そして……
「東、先生……?」
男の子を腕に抱く、今よりずっと若い東先生だった。