【完】魅惑な藍の海の恋心色。
side 三木海人
「チッ……遅い。」
オレはスマホの電源ボタンをカチカチと何度も押して、暇を弄ぶ。
オレがメールを入れたのは昨日
修学旅行から家に帰って、すぐのこと。
なのに返事が返って来たのは、今日の朝6時前だ。
絶対アイツ、男と遊んでたな……。
おそらく今頃、寝坊して慌ててるであろうアイツの姿を想像する。
ちなみに言うと、今は2時半だ。
昨日あのまま真っ直ぐ帰っていれば、寝坊はまずありえねえだろ。
「浮気性女め……。」
スマホをカチカチするのにも飽きて、近くのベンチに座り足をぶらぶらとさせる。
包帯のせいで、左足が少し重い。