【完】魅惑な藍の海の恋心色。





にしても、遅い。


出ないって分かってるから、電話はしない。

メールしたって気付かないだろうし。


オレはただ待つしかない。



「かいとーっ!!」


「……やっと来たし。」



15分も待ち合わせに遅れて来た女

東季緒……



「季緒……。」


「へへー寝坊しちゃった!」



季緒は謝りもせず、オレの腕に自分の腕を絡めてくる。



少し濡れてる季緒の髪の毛


……コイツ、絶対風呂入ってから来ただろ。



季緒と待ち合わせをした日は、いつもこんなだ。


コイツが時間に間に合うことなんて、めったにない。





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