【完】魅惑な藍の海の恋心色。
それからそのまま少し歩いて、里佳子ちゃん家に着いた。
わぁ、里佳子ちゃん家に来たの久々……。
相変わらず、部屋が汚い。
「ここで待ってろ、冷やすもの持って来るから。」
「うん。ありがとう、智樹。」
智樹はわたしをソファーに下ろすと、そう言って奥のダイニングへと入って行った。
ちなみに言っておくけど、里佳子ちゃんと智樹は一緒に住んでない。
里佳子ちゃん曰わく、週3ぐらいでやって来るみたいだけど
今年教師になってから、智樹はこの家を出ていた。
「智樹、また連絡も無しにやって来て……って、藍じゃない。」
「里佳子ちゃん!」
音を聞いて、階段を下りて来たらしい里佳子ちゃんは、わたしを見るなり目を大きく丸まらせた。