【完】魅惑な藍の海の恋心色。





……上手く、言い包められているのかもしれない。


これはきっと、三木くんが仕掛けた罠なんだろうけど……。



さっきの子供の話をされて、否定出来ない自分がいた。


だって確かに。


わたしたちはどこから芽生えたのか分からない呪文を唱えるだけで

例え何もしてなくても、子供は泣き止む場合がある。



それと同じだよ、と言われれば完全に否定はできない。



やっぱり三木くんも、痛いんだろな……。



「せーんせ。」



急かすようにわたしを呼ぶ三木くん。



女のわたしよりも丈夫でゴツい、彼の肩に手を掛けて……

……おそるおそる、唇を近付けた。



「み……み、みき、くん……。」


「ん……そのまま重ねて?」



もうすぐで唇が触れ合う。



……その刹那





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