【完】魅惑な藍の海の恋心色。





「どうせするなら、鬼ごっこにしようよ。捕まったら、鬼がその人を食べていいっていうルール付きで。」



それ絶対わたし食べられるじゃん!!



「オレ鬼するから、藍ちゃんは逃げてね。」



え!?


どっ、どうしよう!?



カーテンで仕切られたこの狭い空間に、隠れられる場所なんてそうあるわけない。


唯一姿を隠れるのは、今いるこの布団の中だけだ。



「はい、捕獲。」



「みっけ」でも「つかまえた」でもなく、「捕獲」と言う辺り


彼はどうも捕獲者らしい。



いつの間にかカーテンは全開にされていて、頭までかぶっていた布団も見事にはぎ取られた。



「何してるの?」


「あはは……お昼寝、かな……? み、三木くんはどうしてここに……?」



「彼氏との約束をすっぽかした、バカな彼女のお仕置きかな?」



…………ゴメンナサイ。



笑顔が余計に怖いよ、三木くん……。





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