【完】魅惑な藍の海の恋心色。
あんなことがあって、早9ヵ月。
気付けば季節は、1度は過ぎた春を、また迎えようとしていた。
「オレ、昨日メールしなかったっけ?」
「……したね。」
「ね、したよね。〝朝迎えに行くから待ってて〟って。」
うん……届いてた。
いや、覚えてたんだよ?
そんな、三木くんとの約束を忘れるなんてことしないよ?
……ただ、ちょっと忙しかったというか…………。
記憶から抜け落ちたというか……。
「今日、待っててくれた?」
「…………いや。」
「どうして?」
「…………忘れてました。」
「何かオレに言うことは?」
「ゴメンナサイ……。」