【完】魅惑な藍の海の恋心色。





「かーいとーーっ!!」


「チッ……。」



ガララララ...と開いた扉に

思い切り舌打ちをした三木くん。



わたしはかというと……。



「ひゃわっ!? あたっ、ぅ!!」



……突然のことに驚いて飛び上がり

見事、三木くんの膝の上からも椅子からも落下……。



「い、痛い……っ。」



本当、自分の情けなさと腰の痛みに涙が出てくる。



「やっほー、こがちゃん。また海人に誘惑でもされてた?」


「ゆ、ゆゆ誘惑!?」



「もしかして邪魔した!?」なんて言いながら、ニヒヒと笑う彼は



「マジで邪魔した。何の用だよ、雄大……。」



笠岡雄大(かさおか ゆうだい)くん。


三木くんとは同級生、同じクラスで

彼もときたま、この保健室に遊びに来る常連客。





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