【完】魅惑な藍の海の恋心色。





「せんせ、大丈夫? 腰打った?」



腰を摩りながら床に座り込んだままのわたしの腕を、三木くんがグンッと引き上げる。


片腕だというのに、わたしの体は簡単に持ち上がった。



……どうせわたしは小さいよ?


身長、149センチだから。

150センチ、ギリギリ身長止まって無いよ?



「そんで、雄大はオレに何の用があるわけ? お前が来なきゃ、今頃せんせーとお楽しみタイムだったんだけど……。」


「あー、そうそう! 村センがー。」



二人が話し出した中。


わたしだけは静かに、さっきまでのことを頭の中で再生する。



…………あれ……?


わたし、今まで何してたっけ。



忘れたわけじゃない。


覚えてる、もちろん覚えてるけど……。



『せんせーのこのピンクの唇で、オレの唇……奪って?』





< 27 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop