【完】魅惑な藍の海の恋心色。
「……それとも。さっきのことを意識して、普通じゃいられない……とか?」
ニヤリ...
まさにその表現が合うような、妖艶の笑みを浮かべて
パクリと、わたしの耳を食べた。
「ふゃぁっ……。」
笠岡くんからは丁度死角になっていて見えない。
三木くんはそれを良いことに
くわえて舐めたり、吸ったり、歯を立てたり……。
体が異常なほどの熱を持ち始めたところで、吐息は耳から離れていった。
「……なんてね。ごめんね、せんせ。大丈夫?」
先に体を起こした三木くんが、まるでこの一瞬が無かったかのように
そう言葉を掛けてくる。
そのおかげで笠岡くんも、何も不審がらず。
わたし達を見ては扉の前でケラケラと笑っていた。