【完】魅惑な藍の海の恋心色。
side 小河藍
三菱高等学校の3年生、三木海人くん。
彼はわたしが思っていたより、ずっと色っぽくて
ずっと……、
「海人〜キスしよ?」
タラシ……だったみたいです。
有り得ない!!
ぜっっっったい、有り得ない!
「ありえないーーっ!!」
「分かったから、ちょっと黙りなよ、うるさいな。」
高校からの親友、岡辺里佳子(おかべ りかこ)こと里佳子ちゃんは、呆れた目でわたしを見た。
いや、これは昔からだけど……相変わらずクールだなぁ。
「あれこれ言ったって何も変わらないでしょ? ていうか徹夜明けで頭ぐわんぐわんしてるから、とりあえず黙ってくれない?」
「ご、ごめんなさい……。」