【完】魅惑な藍の海の恋心色。
「かと言ってわたし、飲み物買いに行くだけに保健室の鍵閉めたりしないよ?」
おかしいなーと思いつつ
ポケットに入れておいた鍵で扉を開ける。
……このとき。
開けておいたはずの鍵が閉まっていたことについて、もっと深く考えていればよかった。
「っ、はぁ……かいと、かいと……っ!」
扉を開けた途端に聞こえて来たのは、女の子の甘い声と軋むベッドの音。
キスも初体験だったわたしに、その行為の経験があるはずない。
それでも、閉められたカーテンの向こうで何が行われているかなんて
……バカなわたしでも分かった。
「早紀、もうここ……早紀の愛液でびしょびしょだよ……。」
気づけば、その場を逃げ出していて。
持っていたはずのイチゴ牛乳が手から消えていたから、保健室に落として来たのかな?
……なんて。