【完】魅惑な藍の海の恋心色。
引き止めたいのを我慢して、わたしは笑顔で里佳子ちゃんを見送る。
「帰るの?」
「うん。久々に藍の顔見れて安心したし。次の原稿にでも取り掛かろうかな。」
「そっか。」
やることがたくさんある里佳子ちゃんを見てると、生きるということを充実しているようで
ほんの少し、羨ましく思えてしまう。
でもこんなにも忙しかったら、恋とか……。
せっかくの女の子なのに、する暇も無いのかな……。
何か言いたそうな顔をしていたのか。
わたしを見た里佳子ちゃんが苦笑い。
「帰りにコンビニ寄るけど、そこまで来る?」
「……イチゴ牛乳、飲みたい。」
「あたし新発売の抹茶コーラ。」
それ、美味しいの……?