【完】魅惑な藍の海の恋心色。
…………なんか、嫌……。
何が嫌って聞かれたら困るけど……
それでも、なんか嫌だ。
もしかしたらこれが、里佳子ちゃんの言っていた嫉妬なのかも。
実感がわいてないだけで、やっぱりわたしは、三木くんに恋してるんだと思う。
じゃなきゃ、こんなにも頭から三木くんが離れないなんてこと……。
「藍、あの人、藍の知り合い?」
「え?」
色々と考えて歩いていたら、隣を歩く里佳子ちゃんに腕を引かれた。
「ほらあの人。イケメン……というか、ものすごく色っぽい人!」
色っぽい人……?
それって、まさか……。
おそるおそる、里佳子ちゃんが指差す方に視線を向ければ
……予感は的中。
そこにいたのは、紛れも無い
「昨日ぶりだね、せーんせ?」