【完】魅惑な藍の海の恋心色。





何度か、そのやり取りは続いた。



「だぁあああ!! ごちゃごちゃ言わないの!!」


「!?」



最早、三木くんの存在を忘れて叫び出した里佳子ちゃんに、ガシッと強く肩を掴まれる。



「藍、あたし帰るから!」


「か、帰る!?」


「コンビニはもういいや! だから藍、三木くんと……仲良くね……?」



わたしを見る、ギラギラとした里佳子ちゃんの目。


怖いよ……、里佳子ちゃん。



それに、その目で分かってしまった。


里佳子ちゃんがわざと、わたしと三木くんを二人きりにしようとしてること……。



……って、無理だよ!!



「みみみっ三木くんと二人きりだなんて、わたし無理!!」


「無理じゃない! 何も、死ぬわけじゃないんだから!」



そっ、そうだけど……!


里佳子ちゃんは分かってない……!





< 49 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop