【完】魅惑な藍の海の恋心色。
本当に死ぬわけじゃないけど……
……死にそうになるんだよ、心臓が……。
「話、終わった?」
待ちくたびれたのか、三木くんがわたし達の傍へとやって来た。
「うん、今終わったとこ!」
そう答えたのはわたしじゃなくて、もちろん里佳子ちゃんの方。
「三木くん、だっけ? あたしちょっと用事思い出しちゃってさー。悪いけど、藍と二人で行ってくれないかな?」
「二人で……?」
「里佳子ちゃん!!」
わたしは慌てて里佳子ちゃんを引き止めようとする。
でも……どうやら、もう遅いらしい。
「そ。藍は方向音痴だから、帰りも家まで送ってあげてくれないかな? あたし心配で。」
何言ってるのっ!?
里佳子ちゃん!!
わたし、方向音痴じゃないよ!?
心配もしてないでしょーが!!
そ、それに……そんなの、三木くんに迷惑が……。