【完】魅惑な藍の海の恋心色。
と、そのとき。
「……せんせー。」
「んー?」
「オレにも一口、ちょうだい?」
パッと
横からの手に奪われた、わたしのイチゴ牛乳。
直ぐ隣には、ストローを口にくわえた三木くんの姿が……。
「本当だ、甘い。」
唇が離れた。
再びパックを、手に持たされる。
「せんせ?」
三木くんにそう呼ばれたところで
ようやく、わたしは今この場で起きたことを理解した。
「きゃっ、きゃきゃきゃきゃんせつ……!!」
違う、きゃんせつじゃない。
間接って言いたかった。
「あぁ。間接キスの方は、するのは初めてだったっけ?」
顔を真っ赤にして慌てるわたしと違って、三木くんはいつも通りひょうひょうと。
そして甘くイタズラに微笑む。