桜舞う季節に ~あなたに贈る華びら~
恋花
4月上旬            
私、中村桜咲(なかむら さくら)は今年から高校1年生になった。                 トントンとドアをノックする音が聞こえて                 「はぁーい」      と、答えると、看護師の鈴木さんが        「おはよう。熱はかるわよー。」                     と言って部屋に入ってきた。           そう、ここは病院。   私は今、この間心臓発作が起きたため入院をしている。           そして、1分ぐらいすると脇からピピピピピッってなったので取り出して見ると、36度2分となってたのでそれを見た鈴木さんが             「熱も下がったみたいだし中庭でお散歩ぐらいしてきてもいいよ。桜も満開だしね。桜咲ちゃん桜好きだったでしょ?ゆっくり見てきな?綺麗よ。さすがに病室の窓からじゃ、あれだからね。じゃ、具合悪くなったらすぐに看護師さんに言ってね。またあとでねー。」と言って行ったので私は 「ありがとうございます」と言って早速、外にいく準備をした。       …そして5分後体が冷えないような格好をして、‘あるもの’をポケットにいれて病院の敷地内にある中庭に向かった。久しぶりに外にでた。        
外に出た瞬間、
ふわっと、桜の優しい香りがした。

そして、近くのベンチに座って桜咲は小さいスケッチブックを開いて桜の絵を書きはじめた。

そう。
            `あるもの'とは小さいスケッチブックの事。

このスケッチブックはお母さんからの最後のプレゼントだった…

私のお母さんは5年前に自殺した。 

原因は父親。
私の父親は私が小さい頃から私と母親に暴力をふるっていた。

暴力を振るわれてる時母親はいつもこう言っていた。
「た…かっ………しっ
 
あ…たしだけ……は…ころさないでっ……さく……ら……はころ……し………ていいからっ」

私は初めてそれを聞いた時、フリーズした。
今、この女は何て言った?
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