君とつむぐ恋の歌
そうなのだ。
あの告白後、達輝は目に見えて私を避ける。
教室でも、吹奏楽部でも。
目が合うと不自然にそらして、私に気づくとあからさまににげて。
どうにも話しかけられないのだ。
「そりゃ、困ったねぇ」
雛が背もたれに、がたんとせをぶつけてガリガリと頭をかいた。
突然、雛がガバッと顔を上げて閃いたという顔をした。
「来週の文化祭で告白しなよ!!みんなバタバタしてるから、きっとタイミングあるはずでしょ!!
それに吹部、演奏会あるし!
絶対そこで告白できるって!!」
「あ。そっか.....。」
オレンジ色の光が差す中で、恋する乙女は頬を赤く染めた。