公園であいましょう
私はまた、図書室のカウンターで、立ったり、座ったりをくりかえしていた。
今日は仕事なんか、手につかない。
図書室にこもりっきりの私。
不審に思う村瀬館長の注意は、田辺さんがうまく他のことに
そらしてくれているらしい。
なんともいえない気分で一日をすごし、
次の日、私は佐倉くんのマンションを訪ねた。
エントランスをぬけて、部屋のドアの前まで来たけど、
ドアは鍵がかかったまま。
目の前にある鍵のかかったドアがそのまま佐倉くんの心を現しているようで
胸がズキンと痛んだ。
私は、どうしてここに来ることをあんなに嫌がったんだろう。
私は幸せだったんだ。
幸せすぎて、気がつかなくって、、、。
バカだ。
私は、大バカだ。
涙がぽたぽたこぼれて、乾いたコンクリートのローカに染みていった。