公園であいましょう

 目の前の佐倉くんはさらに大きく目を見開いた。
 
 口もポカンと開いている。

 そして如々に顔が赤くなっていく。



   「いや、その、そりゃ、そのつもりだけど、、、。」



 ごにょごにょと口の中で呟き、私の顔をちらりと見る。



   「あーでもさ、俺は一回、委員長に拒否られてて、、、。」



 さあっと血の引く音がした気がした。


  (やっぱり、怒ってるんだ)

 
 私は慌てた。



   「ごめんなさい、私、その時は知らなくて。」

   「?」

   「命、短い、なんて思ってなくて。傲慢だったと思う。」

   「誰の命が?」

   「佐倉くんの。」

   「いや、俺は、ケガして入院してただけだし。」

   「でも、私。このまま逢えなくなっちゃうんじゃないかって思ったの。
    喧嘩したまま逢えなくなったら、私、辛かった。

    今までどれだけ幸せだったか、
    佐倉くんから幸せもらっていたか、よくわかった。

    私、佐倉くんになにもかえせてない。
    私、佐倉くんが好きなの。

    こんな私だけど、好きって気持ちは誰にも負けないくらい大きくて、
    それで、その、、、、。」

 

 最後の方は尻つぼみになって、かすかな声しか出せなかった。

    
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