公園であいましょう
 
 ふりあおぐと、走ってきたのだろうか
 息を切らした佐倉くんがいて、目があったとたん、にこりと微笑む。

 
 ドキンと心臓がはねた。


   
   「今日も、時間ないの?」

   「えっ?」

   「座って話す時間。」
  
   「あっ、ええっと、、、。」


 
 私はあわてて腕時計の時間を確認する。
 頭にうかぶのは、苦虫をかみつぶしたような、村瀬館長の顔だ。

 眉間に皺をよせて考える私の顔をみて苦笑する佐倉くんは
 フッと息をはくと


   
   「じゃあ、明日のこの時間。それなら、俺、ここにこれるから。」


 
 と言った。

   
   
   「ということで、明日な。じゃあ、また。」


 
 そして、私の返事など一言も聞かぬうちに、手をふって去って行った。
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