公園であいましょう

   「なんですか、真島さん。」



 腕を組んだ真島さんが俺をジロリと見た。



   「それでいったい誰とつきあってるの?
    正直に言いなさい。」

   「は?何のことですか。」

   「恍けてもダメ。今朝、電話で翔太言ったでしょ。
    ”あれだけ注意してたのに、、”って。
    それはだれかと二人であってるところを
    マスコミに撮られないように、注意してたってことでしょ。」

   「俺、そんな事言いましたっけ?」

   「確かに言った。それにうすうす感じてはいたの。
    翔太は隠し事をしてるって。」



 アウトだ。
 こうなった真島さんから逃れられた事は一度もない。

 しぶしぶ真島さんの言うことを認めた俺は、
 さらに追いつめられて、結局、郁の事を全部話した。

 全部聞き終わった真島さんは、こう俺につげた。



   「当分彼女とは連絡をとらないこと。
    スマホも預からせてもらう。」

   「そんな。」

   「それと、しばらくマンションには帰れないわ。いいわね。」



 真島さんが部屋を出ていき、バタンと俺の背後でドアがしまった。

 俺には、郁との繋がりを断たれてしまった音に聞こえた。
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