公園であいましょう

 ちらっと、窓際の席に座る館長をみてから、
 どきどきしながら受話器を耳にあてた。



   「もしもし。」

   「郁?」



 佐倉くん!と叫びたいのを堪えて、”はい”と返事をする。



   「連絡が取れなくなってすまない。」

   「いいえ。」
  
   「怒ってる?」

   「今、事務室ですから。」

   「あっ、そうか、、。俺の方も時間ないから
    用件だけ言うよ。
    今晩、8時にあの公園にこれる?」

   「たぶんだいじょうぶです。」

   「わかった。もし、30分待っても、俺が現れなかったら
    帰って。」

   「はい。」

   「じゃあ、、、、郁、待ってて。」

   そう言って、電話は切れた。
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