公園であいましょう
「時間、だいじょうぶならさ、座ってよ。コーヒー入れる。」
「いや、いいから。」
そう言ったけど、佐倉くんは私を座らせると、キッチンに立った。
さっぱりと片付いた部屋。それにしても広い、お家賃どれくらい?
そんなことを考えていたら、コトンと目の前にマグカップが
置かれた。
「どうぞ。」
「ありがとう。」
マグを手のひらでつつむように持ち、一口飲む。
あ、おいしい。
その時、玄関の方で音がしたかと思うと、パタパタと軽い足音が聞こえ、
「翔太、いるんだぁ。」
と、若い女の子がひょっこりと顔をのぞかせた。