公園であいましょう

 ふりかえると、ショートカットの快活そうな女性が
 笑いかけてくれている。


   
   「ひょっとして、待田さん?」

   「うん、そう。やだあ、久しぶり。」



 彼女は、短大時代の同級生だ。
 中、高、大とほとんど同級生と付き合いのない(佐倉くんは別だ)
 私は、久しぶりの再会におどろいた。

 

 こんなところではなんだからと、小さな洋食屋にひっぱっていかれ
 夕食を一緒にすることになった。

 もっぱら彼女が話し、私は聞くだけだったが
 頃合いを見計らって、私は彼女に問いかけた。


   
   「待田さん、その、付き合っている人はいるの?」



 いきなりの質問に、彼女はキョトンとした顔をしたけれど、



   「いるわよ。でも、いきなりどうしたの?」


 と聞いてきた。


   
   「い、いや、あの、どんなおつきあいなのかなぁと思って。」


 
 待田さんは、またキョトンとした顔をしたが、首をかしげながらキチンと答えてくれた。


   
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