公園であいましょう
 チラリと隣を見ると、佐倉くんは、
 空を仰いだまま目を閉じている。
  
 きれいな横顔だ。

 たしか高校の時の彼は、ボサボサにのばした髪が顔にかかり
 その上かけているゴツい黒ぶちメガネのせいで、
 表情がよくわからない男の子だった。

  
 あの時をのぞいては、、、、。
 あの時の事を、鮮明に思い出しそうになって
 カッと頬に熱があつまるのを感じた。


   
   「委員長ってさ、、。」

  
  
 佐倉くんの声がして、私ははっと吾にかえると
 重大なことを思い出して立ち上がった。


   
   「大変!戻らなきゃ。時間オーバーしてる。」

   「ちょっ、、委員長、、。」

   「ごめんね、佐倉くん、またね。」


  
 私は、体をギクシャクとさせながら、
 彼にむかってお辞儀をすると、佐倉くんを見ることなく
 駆け出した。
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