公園であいましょう
今日の空は、冬の色だなぁ なんて、空をみあげながら歩いていたら
あっという間に公園に着いた気がした。
久しぶりの公園は、何も変わっていなかった。
そして目の先のベンチには、見慣れた姿の佐倉くんがいた。
最初に逢った時と同じ、長い足を無造作に投出し、
背中を丸めて俯いている。
顔はふせられて見えないが、ベンチに近づき真ん前で立ち止まると
佐倉くんはゆっくりと顔をあげた。
「やあ。」
と、やっぱりかすれた声で、彼は話しだす。
「ずっと不思議に思ってたことがあってさ。
なんで委員長が岩間さんと逢ってるのかって、、、。」
「..................。」
何にも言わない私に佐倉くんは苦笑すると、言葉を続ける。
「ずっと不思議だったけど、、、今日、やっとわかった。
、、、、あの、写真集のモデルは、、、委員長だよね。」
「...................。」
相変わらず、なにも言えないでいる私に、
佐倉くんはもう一度、苦笑する。
「いったいどうして?
なぜ、委員長が岩間さんのモデルなの?」