公園であいましょう
そう言って、じっと私を見た。
どこか、悲しそうな瞳で。
沈黙が薄いカーテンのように私達を覆っている。
私は、それに耐えられなくなり、ぽつぽつと話しはじめた。
「最初は岩間さんのモデルを受けるつもりなんてなかったの。
だいたいカメラテストに受かるわけがなかったし、、、。」
私は、佐倉くんの顔を見なくてすむように、目をふせた。
「でも、お化粧して、別人のようになった自分を見て、
変われるかな、、、と思ったの。
こんな私でも、少しはマシになるかなって、、、。」
「委員長はそのままで、いいのに、、」
私は、顔をあげると、そう言いかけた佐倉くんの言葉を遮った。
「ううん!、いやだったの私、自分が!
佐倉くんや、佐倉くんの回りにいるきれいな人たちが
うらやましかったの。
そしたら、岩間さんが、僕なら醜いアヒルの子を
白鳥にかえられるよって。」
「だから、岩間さんに、、、。」
そう言って、佐倉くんの顔は苦しそうにゆがんだ。
なぜ、そんなに苦しそうな顔をするの? 佐倉くん、、、
「うん、、、でも、、、。」
「.................。」
「最近、変な人がまわりをうろつくようになって、、、。」
「変な人たち?」
「前、佐倉くんと公園で逢ってた頃、カメラをもった変なおじさん
に声かけられたことがあって。
そんなような人が公民館にくるようになって、、、。
それで、岩間さんに相談したの。そしたら、、。」
「そしたら?」