公園であいましょう

　　　「マスコミなら心配ない、僕が手をまわしておいた。」



　そんな委員長をかばうように、岩間さんが話しに割って入った。

　落ち着いた岩間さんの言い方が、ますますカンにさわる。



　　　「僕には、マスコミに手を回す事など、簡単な事なのでね。」


　　（ああ、そうでしょうとも、まだペーペーの俺には無理な事
　　　ですよ）


　そんな不機嫌を込めて、俺ははっきりと言う。



　　　「俺は、認めない。」

　　　「認めてもらう必要はないよ、君には関係ない。」



　ひややかな口調でそう言う岩間さんに、俺はさらにきっぱりと言った。



　　　「関係あります。」

　　　「なぜ？」

　　　「俺たちはつきあってるんです。」



　岩間さんの眉がぴくりと動いた。



　　　「だから、彼女をつれて帰ります。」



　言いきった俺は、委員長の手をひっぱって、
　足早にスタジオをでた。