公園であいましょう

   「はい、コーヒー。熱いから気をつけて。」

   「うん、あっ。」



 マグカップを渡す時に、指先が触れたら、
 委員長はまっ赤になった。

 それを見て、満足な俺。

 でも、委員長が緊張しすぎていて、簡単に手を出せないな。

 やっばい、俺、
 なんか初めて彼女ができた中学生みたいな気分になってきた。

 俺まで、緊張して、たいした話しもできず、初めての日は終わってしまった。

 15分なんて、あっという間だ。

 誰かに見られるかもしれないから、玄関までしか送れない。



   「明日もいい?」


 そう聞いたら、
 ちょっと困った顔をしながらも、委員長は頷いてくれた。



   「でも、毎日は本当に無理だから。」

   「うん、わかった、俺もまた本を借りに行くし。」

   「うん。」

 見送って、気がついたら
 結構、手に汗かいてた。

 やっぱ、中学生のガキだな 俺は。
< 93 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop