復讐女
俺に向ける沙希の目に俺は興奮した
『いいなぁ……その目』
「え?」
『殺意を感じるわ』
沙希は黙ったまま俺を見ている
『なぁ……お前は復讐して満足か』
俺の言葉に沙希は驚きを隠せない
俺は沙希から目を離さず見た
ようやく沙希が口を開く
「それでも私は復讐するの…」
「私は…復讐するためだけに生きてきた」
『ほぅ……その後はどうするんだ?』
「その後?」
『あぁ……復讐した後だ』
「……この世に未練はない」
この世に……か……
『俺がお前に変わって復讐してやる』
『だからお前の人生、俺にくれ』
俺の言葉に沙希は怒り出す
「何を言ってるの!私が誰に復讐したいのか、わかってるの!?」
『あぁ……瀧本隼斗だろ?』
「知ってて……自分が何を言ってるかわかってるの?」
復讐なんてバカげてる
けど……
それでも俺はお前を手に入れたい
『俺が持っている情報を話そう』