復讐女
「1週間、時間くれ」
『お願いします。金はいくらでも払いますんで……』
「1週間後、来てくれ」
黒木さんとの約束までの1週間
優希から何度か連絡がきたが
大した情報じゃなかった
『俺に抱かれたいなら、もっとデカイ情報もってこい』
優希が持ってくる情報は
調べがついてるものばかりだった
肝心の沙希からは何も連絡がない
何もないなら別にいい
約束の1週間後
俺は黒木さんのところへ行く
黒木さんのビルに入る前に
すれ違いざまに男とぶつかった
「すみません…」
『あ、いや、こっちも悪い』
暗かったせいか
顔は見えずフードを深くかぶっている
……ただ 何か臭いがした
俺はその臭いの記憶をたどった
もしかして……俺は黒木さんの元に急いだ……嫌な予感だ。
俺は田辺に電話をした
『今、こっちからフード付きの男が立ち去った、そいつを見失うなっ……絶対手を出すなよ』
電話を切る頃には黒木さんの部屋につく
扉が少し開いている
やっぱり臭いがする
……鉄臭い……血の臭いだ
『黒木さんっ!』
ドアを開けると
部屋の中はぐちゃぐちゃ
俺は奥へ進む……
『黒木さん!』
うつ伏せで血まみれな黒木さん
俺は組のやつと組の専医に電話をした