復讐女
「あれ?田辺さん帰っちゃったんですか?」
沙希が戻る少し前に田辺は帰って行った
『あぁ、また後でくるって言ってた』
俺は沙希に手を伸ばすと
沙希はクスクス笑いながら
俺の腕の中に入る
『何がおかしい?』
「ううん、こうやって…隼斗さんがいて、私を呼んでくれて、隼斗さんの隣にいることが不思議……」
「あんなに憎んでいたのに…私が誤解したばかりに……こんな目に遭わせちゃって……ごめんなさい」
『は?沙希は悪くねえ。俺に恨みがあってのことだ……謝らなければならないのは俺だ……俺が居なければ、沙希の両親だって……』
「ううん……隼斗さんが約束守ってくれた……復讐も女関係も」
『あぁ、沙希との約束だからな』
「ありがとう…私も約束、守らないとね」
『あ?約束?何かしたか?』
「ひどーい!忘れたの?私の人生、俺にくれって言ったの覚えてないんですか?」
沙希は頬をぷぅっと膨らませて怒っている……やばい、可愛すぎた