復讐女
次の日
俺はいつも通り事務所へ行き
仕事をこなす
新しい店をやる予定で
その資料やら店舗図面をチェックしていた
親父である組長との約束
組は継ぐ、そのかわり俺がやることに口を出すな…と。
組で働く連中はいいが、その家族が働いたりするのは大変だ。
世間からいろいろな目で見られ居場所が少ない…もちろん、色々な事情で堅気になった奴もいる
そんな奴らを社会で働けるように
俺が経営している店で普通に働かせている。
カフェ、BAR、服屋に花屋
ヤクザの臭いのしない店だ
今度の店はアクセサリーショップ
親父は何も言わないが、田辺の話だと
理解はしてるようだ
『問題ねぇな…確認してくれ』
そう言って資料を渡した
「あら、いいお店じゃない」
アクセサリーショップをやるのに、店長を誰にするか悩んでいた
流石に男ってわけにもいかねぇ……
その時、働きたいって言い出したんだ
『誰がデザインしたと思ってるんだ、お袋』
俺のお袋。
親父と結婚する前はセレクトショップを経営していたが、妹に譲り専業主婦になったんだ。
親父は大反対だったが
お袋には勝てないのはわかっていた。