LOVE*CLOVER~青空ライン+α Limited Story~
「二ノ宮、壁ドンは彼氏ができた時に取っておいたら?」
「あのっ!あたしこの漫画みたいな言葉と一緒に壁ドンしてほしいんですけど……」
あたしはすぐにバッグから漫画を取り出して山下先輩に見せた。
壁ドンの話になったのも、実を言うとこの漫画が要因で。
「ちょっとこれ、俺が言うの?」
決して嫌そうな表情を山下先輩は浮かべたりしないけど、内心きっと嫌だよね。
ちょっと調子に乗りすぎちゃったよね。
あたしはパタンと漫画を閉じて、「やっぱり大丈夫です。すみません」と言うと……
あたしの耳にはもう冷かすみんなの声が聞こえなくなって、そして視界からも見えなくなった。
―ドンッ