月だけが見ていた
司くんは、静かに
でも確かな口調でそう言った。
「絶対ダメだ。それだけは」
「どうして」
「上原、」
言いかけた言葉が
司くんの瞳に吸い込まれるように消えていく。
「好きな人がいるんだろ?」
でも確かな口調でそう言った。
「絶対ダメだ。それだけは」
「どうして」
「上原、」
言いかけた言葉が
司くんの瞳に吸い込まれるように消えていく。
「好きな人がいるんだろ?」