茜日和
天女の光
先生は必死に、あたしの背中をさすった。
その手は温かくて、あたしの欲しいぬくもりが沢山つまっていた。
だけどあたしの悲しさと悔しさは、まだ残っていて、思い出す度辛くなってはまた泣いた。

「貴方…名前は?」
「尼崎 茜です…」
「あら!私の子供も茜ってゆう名前よ!偶然ね!」
先生は笑顔であたしの手を握った。
その笑顔は誰にでも支えるようなものだった。

「これだけは言っとくわ!傷ついた人って心がとっても綺麗な人なのよ! だから自信持って!私は名前も知らなかったあかりさんを見てきたけどよく保健室を通る時満面な笑顔で私に挨拶してくれた!先生はそれが凄く嬉しかった!」
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