茜日和
悪魔の影
あの日からだった。


平和な日常が終わったあの日。


上手くやっていけると思えた数日後に。





―5月の終わりごろ


体育祭の練習やらで忙しくなるこの日々。


練習を終える時だった。


あたしは倉庫で片付けをしていたから、通りすがりの声がよく響く。


その時だった。

「星沢ってキモくね?」


あたしは気持ちが重くなった。

誰かが、加菜恵ちゃんの悪口を言っていた。


でもあたしのクラスのやつの声…


話した事がない人がまだいるから、誰だか分からなかった。


どうしてそうゆう事が言えるの?

自分は美人だとか可愛いとか言いたいのかい…!!!


あたしは少しキレぎみで倉庫を出る時、ドアをきつく閉めた。


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