泣き虫イミテーション
「21人でお願い。もうすぐみんなの王子様がくるから」
「もしや朱本くんですか」
「かもね」
わいわいとにぎやかで五月蝿くて、聞こえていたかはわからないけれど、通話を終える。二衣はスマホを制服の内ポケットにしまって、もう既読をつけない。
最後に見た光成の現在地はここから三分も離れていないからすぐに来るだろう。
「俺はもう用無しってこと?」
「全部後にしよう。まだ役者がそろってないよ」
「ゲームが始まったら止められないだろ」
「怒ってるの朔良くん?みんなに話を聞かれちゃうよ」
「俺はっーーー」
朔良の声に回りが振り向きかけたとき、部屋のドアが開かれる。わぁと女子が黄色い声を上げて、ハートを飛ばした。
「えーっと遅くなってごめんね…?」
光成が二衣の前に座る。
「もしや朱本くんですか」
「かもね」
わいわいとにぎやかで五月蝿くて、聞こえていたかはわからないけれど、通話を終える。二衣はスマホを制服の内ポケットにしまって、もう既読をつけない。
最後に見た光成の現在地はここから三分も離れていないからすぐに来るだろう。
「俺はもう用無しってこと?」
「全部後にしよう。まだ役者がそろってないよ」
「ゲームが始まったら止められないだろ」
「怒ってるの朔良くん?みんなに話を聞かれちゃうよ」
「俺はっーーー」
朔良の声に回りが振り向きかけたとき、部屋のドアが開かれる。わぁと女子が黄色い声を上げて、ハートを飛ばした。
「えーっと遅くなってごめんね…?」
光成が二衣の前に座る。