恋人たち【短編集】
ユウは、冷凍庫にアイスをしまったあと、まっすぐこちらに歩いてきた。
「ユウ、あんま嬉しくなかった…?」
そしてそのまま、私を抱きしめた。
「…!?」
「嬉しい。すっごく…」
「ユウ…」
ぱっと見はシュッとしてて、細いように見えるのに、ユウの腕はいつも力強くてあったかい。
「喜んでもらえて、よかった。」
ユウの背中に手を回そうとすると、
ユウは私の手をやんわりとほどいた。
「明日香、キスしていい?」
「うんっ!」