恋愛クズ系女子
午前の授業を適当に受けて

お昼休みの時間

友達の咲と話しながらのお弁当

ちなみに咲を含め友達は誰ひとり

私のクズっぷりを知らない。

「ねえ!聞いてよちづ!彼氏がさぁ浮気してたんだよね!!昨日彼氏のケータイで動画見てたら、一個下の後輩から『昨日は楽しかったです♡ちゅーはびっくりしました///』なーんて通知がきてさ!!彼氏ったら顔真っ青にして、お前が一番だから!!!、ってさ!ほーんと嫌になるよ!!」

ごめん、私それと似たようなこと今してる、なーんてこと言えるわけもないので

「まじ?それは酷いね。彼氏おかしいんじゃない?」

そうです、おかしいのは私です。

「昨日はバイト入ったーなんて言っちゃってさ!違う女と会ってたんじゃない!!!」

あ、それ私もよく使う

「んで?咲はなんて返したの?」

「…私が一番ならもうこんなことしないで、誓えるなら許すって…」

本当に大好きだったら

なかなか離れられないんだよね

咲の気持ちはそのまま私の心に沁みてくる

私今、祐史くんに咲の彼氏と同じことしてるもん

罪悪感しかないよ

他の人とぎゅーとか、ちゅーとかするとき

やっぱなんでか私からは求めることはできない

でも離れることもできない

なんて、意味がわからないよね

「…ちづ?どした?」

「んん、いやなんでもないよ。咲みたいな子に好かれてるのに 彼氏くんも変な気起こしたねぇ」

「でしょう!?もう、嫌いなんだから…嫌いになんてなれないけど…」

語尾がどんどん小さくなりながら

咲は切なそうな やるせなさそうな顔でそう言った

その顔や言葉がそのまま

私の心にこびりついた。
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