一冊の日記


コツコツ

ローファーが甲高い音を立てる。

ポケットに腕を入れ、ぎゅっと握りしめた。

ガサッ

「きゃっ!」

いきなり不気味な音がして、叫び声をあげた。

周りをきょろきょろと見ても誰もいない。

はぁ。。もうやだ。

やっぱりバイト変えよう。

バイトは最高だけど、夜道が怖過ぎるもん。

そう思いスカートをパンパンと払い、立ち上がった。

するとあるものが目に入った。

それは一冊のノートだった。

いかにも普通なノート。

「なんだろう…これ」

そう不審に思いノートを拾った。

そこにはこう書かれてあった。

"日記"と、大きな字で。

「日記?でもなんでこんな所に…なんか気になるかも!読んでみよ。…ちょっと借りますね」

そう独り言をつぶやきノートをバッグにしまった。

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