【好きだから別れて】
【第二章】
いつもそう…


恋愛の始まりは簡単なの。


軽い口約束みたいに


「俺とつきあって」


「うん。いいよ」


何度も繰り返してるのにまったく懲りない女。


どうせ悠希とだってすぐ終わるんだなって思ってた。


だって慶太をひきつける為に利用しようとしたんだから…


でもね。


そんなあたしをいつも支えてくれるかけがえのない人になってしまうの。


壊れ物を扱うように優しく抱きしめてくれてさ…


悠希に甘えて甘えて。


嫌気がさすくらいに甘え倒すようになっちゃうんだ。


一人ではとてもじゃないけどいられない。


年中悠希に会いたくて。


会えない日は抜け殻になっちゃう。


ズルいよね。


悠希を利用しようなんてバカげた事して。


あなたの優しさを受け流し、全てアダで返してた。


まさかあたしの人生を。


考え方を変えてしまう人になるなんて…


何も知らずに二人の恋は動き出す。
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