復讐
「立ち話もなんだし家に行くか」
空……お父さんがそう切り出しなので
車で来たらしく私達は車に乗り込みこれから私が暮らす家に行くことにした
驚いたことに車のなかに運転手さんがいた
当然か……忘れてたけどお父さんは組長だから運転手がついていてもおかしくないよね
「はじめまして明日香様
私は栄 尚樹(さかえ なおき)といいます」
しばらくしてから運転手さんから声がして
私に挨拶をしてくれた
「えっあっ高世 明日香です
栄さんこれから、よろしくお願いします」
ビックリしたがちゃんと挨拶ができてよかった……
栄さんはにっこりと笑い
“こちらこそよろしくお願いします”と返してくれた
栄さんは癒し系の顔だなって思う
でも、イケメンさんだ
薄い茶髪の髪で前髪を横に流していて
少しタレ目でスッとした鼻
とても優しそうな顔立ちをしている
「おい尚樹
あまり俺の娘にちょっかいだすなよ
可愛いからって」
唐突にそう言うお父さんに
「大丈夫だよお父さん
こんな可愛くない私にちょっかいなんてかけないよ」
私が言い終わると三人の顔が固まった
「……どうしたの
っあ!そんなに不細工なの私の顔……」
自分で言って、結構傷ついたなぁ
ま、不細工なのは変わりないけどね
「明日香……その顔で不細工って言わないのよ
刑務所の中でもそういってたけどとっても可愛い顔をしてるわ!」
最後の方はとても力の入った声で麗さんが言った
「いやいやいやっ
お母さんの方がもっと可愛い、いや美人だよ」
私が言うと“無自覚”どんなと三人の声が揃った