復讐

「お母さんはお父さんのことその時嫌いだったの??」

「う~ん
嫌いとは違うけど………少し苦手のイメージかしら

あの頃の空牙、顔がすごく怖くてね
それなのに
いつもも女子に囲まれてたのよ~」


苦手だったんだ
お父さんが顔が怖い?かぁ

お父さんの顔はいつも穏やか~
な感じなのに

でも………

「怖い顔って、“組長”の時の?」


“組長”の時は威厳があって
誰も逆らってはならない空気を醸し出している………その時のお父さんは怖いって感じなのかな?

私にはかっこよくて凛々しい印象の方が強い

「ちょっと違うわね~

例えるなら少し前の柊とそっくりよ
言葉の一つ一つにトゲがあって
ツンツンした感じかしら」

「ツンツン………
ん~よくわかんないけど怖かったんだ


そっか、柊と似てるんだ」

じゃあ、柊も年を取ったら今のお父さんみたいになるのかな?

少し楽しみかも………

「言葉にするのは難しいわね

それでね、私は空牙に近づかないようにしてたわ

でも廊下で1度すれ違ったことがあったの
そしたらその日のうちに放課後呼び出されて言われたの

ふふっ
何て言われたと思う?」


なんだろう?
うーん………

長いこと考えてる私に


“一目惚れした”

って言われたのよ~」

「えっ!?
それだけ??続きは?」

まさか一目惚れしただけ言わないってことないよね………

って思ってると

「私も続きがあると思ってたんだけど
空牙は真っ赤な顔で黙ってしまったのよ

私の返事を待ってる
ってわかったのは少し時間がたってからよ~
もう、
ビックリだったけどそんな空牙を見てね今まで怖いって思ってたのが
嘘みたいに怖さがなくなってその場で
OKしたのよ~」

お父さんが真っ赤な顔で返事を待ってたのっ!?

< 239 / 321 >

この作品をシェア

pagetop