復讐

玄関もやっぱり引き戸だった


ガラガラガラ……


「「「お帰りなさい!!」」」

すぐに沢山の声が聞こえた


目の前には怖い人が数人いて、
お帰りって言われると驚きがあった


「ただいま」

「あぁ」

お母さんとお父さんは普通に挨拶を返していた


「ほら、明日香も」

お母さんがそう私に促した


「う、うん
……た……た…だ……いま」


恥ずかしい……けど

なんだか暖かい気持ちになる


「組長この方が
先日言っておられた方ですか」


落ち着いた見た目で顔も全然怖くない男の人が一歩前に出て聞いてきた


「あぁ
まだ名字までは変えていないが
俺たちの娘の明日香だ」

堂々としかも
なんだか、
自慢げにお父さんが言ったから
私は嬉しさもあり
それ以上に恥ずかしさが上回った


「そうなんですか…はじめまして
俺は
橘 柊(たちばな しゅう)といいます
今日から明日香様の側近としてお世話しますのでよろしくお願いします」

橘さんはそう言い終わるとペコリと頭を下げた


「あ、あの敬語じゃなくていいです!
それと、様付けもなしで……
こちらこそよろしくお願いします」


「敬語ですか………できるだけ気を付けます」

少し、難しい表情をしたあとそう言ってくれた
柊さんに少し笑った


そしたら
柊さんもクスリと笑った






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