復讐

しばらくは柊の部屋でのんびりしてると
急激に睡魔が襲ってきた

「柊…眠たい」

「じゃあ、部屋にいくか?」

と聞いてくる柊に

「やだー
一人で寝たくない…」

駄々をこねる私に

「なんで一人で寝たくないんだ?」

柊が少し優しく聞いてきた

「だって…
だって一人で寝るの怖いの
刑務所にいた時はお母さんと寝てたけどお母さんと離れてる時一人で寝ると怖い夢を見るの…」

そう私はあの日からまともに寝れなかった
寝ると夢に出てくる
あの事件のこと裁判後に両親に言われた言葉を………

お母さんといるときは一緒に寝てるとその夢は見なかったけど
お母さんがいなくなって一人で寝ると
また見ることになった……

それからは
寝るのが怖くてあんまり寝れないの

「そうなのか……
なら、俺と部屋で寝るか?」

少し考えるそぶりを見せた柊がそう提案を出してくれた

「うん
寝る……」

私が答えると

「明日香はベッドで寝ていいぞ
俺はそこら辺で寝るから」

「ダメだよ!
私がそこら辺で寝るから柊はベッドで寝て!」

と言うと

「それはだめだ」

即答されてしまった

「んー
なら!一緒にベッドで寝よう」

と私が一歩も譲らずに言うと

「はぁー
わかったよ」

渋々ながら柊は承諾してくれた

「ありがと…
ごめんねわがまま言って」

私のせいで柊は嫌な思いしたかな?って思って申し訳なくて謝ると

「明日香はそんなこといちいち気にしなくていい
ほらっ寝るぞ」

笑って柊は答えてくれたから安心すると
途端にまた睡魔に襲われた私は柊と一緒にベッドに入ってすぐに寝てしまった

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