復讐


「お父さん、明日香だよ」

「おう入れ」

お父さんに声をかけ
私は部屋に入った

「なにかあったの?」

「いや、なに……
その前に今日の仕事はどうだった?」

私が率直に聞くと珍しくお父さんが言葉を濁し話題を変えた

「仕事?
別にいつもどうりだったよ」

「そうか……
あのな明日香…お前の実の両親いただろ?」

「え、あ、うん」

私は驚いた

私の両親は私が捕まってあの裁判が終わると逃げるようにどこかへ行ったのだ

もちろん私はあいつらがどこへ行ったのかは知らない……

だから、お父さんに頼んだんだ

復讐をするためにあいつらの居場所がわからなければ復讐すらできない……

だから、若頭になったときに
両親と裏切った友達の行方を調べてもらった

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